借地非訟事件とは
裁判所の説明によると、
借地非訟事件とは、
👉 借地契約(借地借家法など)に基づく借地権について
👉 当事者間で合意できない場合に
👉 裁判所が判断・許可を行う手続き
です。
通常の裁判と違い、
- 「権利があるかどうか」を争うのではなく
- 「承諾に代わる判断」を裁判所が行う
という点が大きな特徴です。
借地非訟で扱える具体的な内容
裁判所の案内でも、対象は明確に限定されています。
主なものは以下の通りです:
- 借地条件変更申立事件(借地借家法第17条第1項)
- 増改築許可申立事件(借地借家法第17条第2項)
- 更新後の建物再築許可申立事件(借地借家法第18条 ※旧法では適用しない)
- 借地権の譲渡・転貸の許可(借地借家法第19条第1項)
- 競売・公売に伴う借地権取得の許可(借地借家法第20条第1項 ※競売等で取得された場合はお気をつけ下さい)
👉 つまり「何でもできる制度ではない」という点が重要です
👉 抵当権設定承諾や単純な更新は対象外です
借地条件変更申立事件の参考(裁判所HP、借地非訟とはより参照)→https://www.courts.go.jp/tokyo/vc-files/tokyo/file/Minji.22.QandA.pdf
手続きの流れ(裁判所ベース)
裁判所の情報をもとにすると、流れはこうなります:
① 借地人が申立て
② 裁判所が期日を指定
③ 地主へ通知
④ 当事者の意見聴取
⑤ 鑑定委員会による調査(重要)
⑥ 裁判所が決定
特にポイントなのは👇
👉 鑑定委員会が関与すること
(地代・承諾料などの専門判断)
よくある相談:建替えを断られた
今回のケースのように、
- 建物が老朽化している
- 建替えが必要
- しかし地主が承諾しない
この場合は、
👉 「増改築許可申立事件」として対応可能です
ただし現実は甘くない(実務ポイント)
ここからは実務上かなり重要な話です。
■ 時間がかかる
裁判所の手続き+鑑定が入るため
👉 半年〜1年以上かかるケースも珍しくありません
■ 費用がかかる
- 弁護士費用
- 鑑定費用
👉 数十万円〜それ以上になることも
■ 融資の壁
建替え時にローンを使う場合、
👉 金融機関が「地主の抵当権設定承諾」を求めることあり
しかしこれは非訟ではカバーできません。
結論:進めるかどうかの判断が最重要
借地非訟は使える制度ですが、
👉 「最後の手段」です
判断の軸はシンプルです:
- そこに住み続ける強い理由があるか
- 費用・時間に見合うか
- 地主との関係が修復不可能か
もう一つの選択肢:売却
借地非訟になる時点で、
👉 すでに関係性はかなり悪化しています
そのため、
- 借地権付き建物として売却
- 別の場所へ移る
という選択も、現実的には非常に有力です。
まとめ
- 借地非訟は裁判所が承諾を代替する制度
- 対象は限定されている
- 手続きは時間と費用がかかる
- 判断を間違えると負担が大きい
👉 「続けるか、離れるか」を冷静に考えることが重要です
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