①借地権売却の仲介
借地権を売却する場合は、まずは、地主様の意向を確認しなければなりません。当社は、地主へのご挨拶から同行をさせていただきます。ご紹介いただきましたら、その後は当社が窓口となりますので、借地人様に代わって地主様と継続的にお話しを進めていき、買主のご紹介からご契約までトータルにサポートいたします。
借地権の売却(処分)パターンは大きくは下記の4つとなります。
- 借地権単独での売却
借地権のみを第三者へ売却します。譲渡承諾料や建物が古い場合は建替承諾料、借地期間中の場合は期間更新料、抵当権設定承諾等の可否、用途の制限、堅固建物等の建築の可否等について1つずつ確認を致します。
- 借地権と底地(地主様の権利)の同時売却
借地権と底地を同時に第三者へ売却します。借地権と底地は別々に売却したのでは、高い金額では売却できません。同時に売却することで所有権となるため、市場価格で売却が可能です。借地人様と地主様で売却金額の合意などが必要になります。
- 借地の一部と底地の一部の等価交換
借地権の一部と底地の一部を等価交換して、それぞれが所有権の土地を所有します。
例)100坪の土地の等価交換 借地権割合が6:4の場合
借地人様が地主様から60坪の底地を譲渡してもらい、借地人様は地主様に40坪の借地を譲渡することで、借地人は60坪、地主は40坪の所有権をそれぞれ取得することになります。
※実際は、50:50や45:55になるケースが多いです。借地人様も地主様も買取りをしないため、買取り資金の準備は不要です。解体費用や測量費用等は別途かかります。
- 地主様の借地権買取り
地主様の意思で借地権を購入することによって、借地権が終了致します。借地人様が借地権の処分を希望されても、借地期間継続中は借地人様から地主様に対して借地権の買取りを請求することはできませんし、地主様も買取りをする義務はありません。
②底地(貸地)売却仲介・整理
底地とは、借地権が設定されている土地のことをいいます。底地所有者様(地主)がその土地を使用収益することができないため、一般市場で売買されることは少なく、また底地(貸地)の状態のままで売却をしようとすると低廉な価格となってしまいます。底地の処分を検討している場合は、下記で進めていくことになります。
- 借地人様への売却
底地を一番高い金額で購入するのは借地人様です。まずは借地人様に対して購入するかどうかのアプローチをしていきます。借地人様との話し合いの中で、借地権と底地の同時売却になる場合もあります。
- 相続税対策
地主様が個人の場合は、底地は相続税の課税対象のため、相続税対策をしなければなりません。底地を1件ずつ整理していかなければならないため、借地ごとに測量して評価額を出す必要があります。借地契約書が作成されていない借地があれば、作成するようにします。また、地代が数十年間変更されていないようであれば、地代の値上げも検討します。
- 不動産会社へ売却
借地人様へ売却できず、相続税の物納できる条件を満たせないような底地については、保有を継続するか、不動産会社や投資家などへ売却することになります。
③更新の交渉
更新とは、更新前(現行)の契約内容と同じ契約が継続することをいいます。更新の際に借地契約書に支払い項目記載の有無が原因で、借地人様と地主様が揉めてしまうことがあります。更新料の支払いは法律で定められておりませんので、契約書に記載がなければ借地人様は支払う必要はありません。ただし、現行の借地権では支払われているケースがほとんどです。当社では下記のサポートを致します。
・更新手続き及び更新料の支払い交渉
借地人は更新できないと借地契約が終了してしまうため、必ず更新手続きが必要となります。地主は更新するのであれば更新料を支払ってほしいと当然考えておりますので、当社は借地人様と地主様の間に入って、更新料の額の提示や更新契約書の作成から内容の確認等、更新ができるようにサポートさせていただきます。
④建物の建替え交渉
借地人の建物が老朽化して建替え等が必要になる時期は借地契約期間に数回あります。借地契約書に「増改築禁止特約(地主の承諾なしに建替えができない)」が記載されている場合は、借地人様は地主様に対して増改築等の承諾に代わる承諾料を支払うことになります。増改築等の承諾料は更地価格が基準となるため、高額になるケースが多く借地人と地主で揉めてしまうことがあります。地主に無断で建物工事を実施すると最悪の場合は借地契約解除になりますので、気を付けなければなりません。当社は、下記のサポートをさせていただきます。
- 建替等(増改築)承諾料の算定
建替時承諾料は、木造→木造の場合、更地価格の3%程度が基準といわれています。また、建替えと同等の大規模修繕(柱や梁の補強(木→鉄骨等))の場合でも同基準です。しかし、塗装のみや屋根の雨漏りの修繕は生活していくのに必要な工事であり、建物寿命を延ばすための工事ではないため、承諾料はかかりません。
- 条件変更承諾料の算定
旧法の借地権では、非堅固建物と堅固建物で契約は別物です。現行の借地借家法では、建物の構造によって契約内容が変わることはありません。
旧法の借地権では、木造(非堅固建物)→鉄筋コンクリート造(堅固建物)に変更する場合は、条件変更(契約内容の変更)となりますので、条件変更承諾料となり、更地価格の10%程度が基準となります。
⑤定期借地権の設定仲介
一般定期借地権、事業用定期借地権設定の仲介業務を致します。駐車場となっている土地や老朽化したビルが建っている土地を所有しているが、売却はしたくないと考えていらっしゃる地主様には定期借地権を検討してみてはいかがでしょうか。そのような地主様へ定期借地権設定の仲介業務をさせていただきます。定期借地権には3種類あります。
- 一般定期借地権
借地期間が50年以上で、居住用・事業用の区別はなく、更新がない定期借地権です。建物取壊しについては特約としなければなりません。定期借地権付のマンションや一戸建ては一般定期借地権で契約しております。
- 事業用定期借地権(期間によって2種類)
事業用定期借地権は、事業のための定期借地権です。倉庫や店舗で設定することができ、居住用の不動産では利用できません。期間によって2種類に分けられており、公正証書によって契約することが決められております。
①期間30年以上~50年未満の事業用定期借地権
②期間10年以上~30年未満の事業用定期借地権
定期借地権設定時に地主様が受領する金員については3種類あります。
1)権利金支払い方式
2)保証金支払い方式
3)前払い地代支払い方式
1)~3)はいずれも定期借地権設定時に支払われる金員ですが、地主様に対しての課税方法等が異なります。
地主様にとってベストな方法をご提案させていただきます。
各コンサルティング料金はお客様からのご相談内容と状況を確認させていただいた上で決定させていただきます。予めご了承ください。