借地人から「地主から底地を買わないかと言われていますが、買った方がよいのでしょうか」という問合せをいただくことがあります。それについての意見を述べさせていただきます。
結論からすると、買った方がいいです。
結論から言いますと、買った方がいいです。理由としてはいくつかあります。
①借地権→所有権となる。
当然ですが、所有権にすることによって、将来的にどのように処分するか自由に選択することができるようになります。売却も自由ですし、建替えやリフォームの制限もありません。相続が発生しても所有権の方が処分しやすいのではないでしょうか。このように将来設計しやすくなります。
②価値が上がる
借地権でも価値はありますが、所有権となることで価値が格段に上がります。借地権売却の際に、借地権割合が60%だから市場価格の60%で売れるかといったら、売れる可能性は低いと思います。逆に底地についても市場価格の40%では売れないと思います。借地と底地をそれぞれ単体で売却した場合の合計は、せいぜい所有権の市場価格の半額程度になるのではないでしょうか。それ以下かもしれません。所有権となることで、市場価格(100%)で売却ができるようになるので、価値が上がります。
③地代・更新料がなくなる
毎月の地代や更新料の支払いがなくなります。その代わりに固定資産税を支払わないといけなくなりますが、毎月の地代に比べたら総支払額は下がるのではないでしょうか。底地を購入するためにローンを組むとその分毎月の支払いはありますが、所有している土地に対して支払っているわけですし、いつかはそのローンも終了します。
④底地を購入できる機会は「レア」である
底地を購入できる機会は滅多にありません。今までの経験上、地主が高齢になって管理が面倒になった時や地主に相続が発生した場合くらいでしょうか。あっても数十年に1度くらいです。この機会を逃してしまうと、ご自身の代では購入することができず、逆に借地権をどう処分するか考えなければいけなくなります。地主が提示してきた額が少しくらい高くても購入をすることをお勧めします。
なぜ購入をお勧めするのか
上記のように買った方が良い理由はいくつもあります。なぜ私がそこまで勧めるのかというと、私の実家も借地でかなり前に底地を購入しないかと打診されたことがあったようです。その時は結局断ってしまったそうですが、今となってみると購入した方が良かったと後悔をしております。
不動産業界で仕事をしていた時に、よく上司から「土地が売りに出されたら、隣地から当たれ」と良く言われておりました。なぜかというと隣地を購入すると、当然ですが土地面積が増えて用途の幅も広がります。それは価値が上がるということです。価値の下がらない投資と考えてもよいかと思います。
しかし、あまりにも高い金額を地主から提示してきたときは、一旦検討する期間をおいてもよいと思います。その際は交渉となってくるので、是非当社までご相談ください。