借地人からの相談 

実家(借地権)に住んでいた母親が亡くなり、実家に戻る予定もないので売却をしたい。どうすればいいのでしょうか。

 借地権の売却方法はいくつかありますので、ご提案をさせていただきます。いずれにしても売却するには地主様の承諾が必須ですので、まずは地主様と打ち合わせをするようにしましょう。

すでに自宅があるので、借地権の戸建ては売却をしたいと考えております。

 借地人様から旧法借地権の戸建ての売却についての相談で、1年前に借地権の戸建てに住んでいた母親が亡くなったので処分について相談がありました。郊外の借地権であったため、借地人様は地主様に返却しようと思って一度相談しましたが、地主様の条件は更地での返却以外は受け付けませんでした。地主様は売却することについては承諾料さえ支払ってもらえば承諾しますとのことです。

地主様へ返却せずに、借地権を売却する方向で進めていきましょう。

借地権を売却する方向で進めていきましょう。借地権の売却は、大きく4つのパターンがあります。

 1つは、借地権のみの売却です。借地権付き戸建てという形で売却活動をしていきます。ご相談いただいている建物は築年数が経過しており、住宅ローンなどが使えない可能性が高いので、現金で購入できる買主様を探します。建替承諾と抵当権設定承諾、期間更新その他諸条件について地主様と打ち合わせをしていきます。

 2つ目は、借地権と底地を同時に売却する方法です。借地と底地を同時売却できれば、買主様は所有権の土地を購入することと同じですので、市場価格で売却ができる可能性があります。借地人様と地主様で売却価格、双方の手取金額等条件をすり合わせる必要があります。

 3つ目は、等価交換です。借地権の一部と底地の一部を等価で交換することで、借地人様と地主様の双方が所有権になるものです。

 最後は、地主様に買い取ってもらう方法です。今回、地主様は更地での返却のみ受け付けると言っておりますので難しいと思います。

 以上4つのパターンとなりますが、地主様は寺院ですので土地を手放すことはないでしょう。ですので、1つ目の借地権の売却で進めていくしかないと思います。郊外の借地権については、買主様から敬遠されることが多く、借地権単体での売却では金額が低くなると考えられますので、地主様が考えられている承諾料とのバランスを見ていきたいと思います。

借地権の売却には地主様の協力が必須となります。

 借地権売却・処分には地主様との打ち合わせが必須となります。借地権付き戸建てはいずれ売却または建替えなどをしなければならない時期がきますので、普段から借地人様と地主様のコミュニケーションを取って話しやすい環境を作っておくとスムーズに打ち合わせが進むと思います。売却するにあたって確認が必要な項目については、当社が代わって打ち合わせを致しますので、お気軽にお問い合わせください。

関連記事

TOP